採用活動の一環として、インターンをオンラインで実施したいと考えているものの、メリット・デメリットや注意点が分からない採用担当者もいるでしょう。この記事では、オンラインインターンの目的やプログラムの内容を紹介します。
オンラインインターンシップとは
採用活動の一環として、多くの企業は学生の職業体験であるインターンを実施します。オンラインインターンシップとは、オンライン上で開催するインターンシップです。ビデオ会議やチャットツールを使用して、リモートによる職業体験プログラムを提供します。
時間や場所に制限がないため、多くの方が参加しやすいのがメリットです。テクノロジーを活用した新しい形のインターンシップとして注目されています。
オンラインインターンシップを実施する目的
インターンシップをオンラインで実施する目的はいくつかあります。自社が目指す組織作りに合った目的があれば、オンラインインターンを検討してもよいでしょう。ここでは、オンラインインターンシップの目的を3つ紹介します。
オンラインで多くの人材と出会うこと
オンラインでインターンを実施する目的のひとつは、母集団形成です。インターンで企業は1人でも多くの人材と出会う必要があります。母数を最大化する上で、オンラインの活用が欠かせません。
オンラインインターンは、従来型の形式とは対照的な手法です。対面のインターンは、職場の雰囲気を直接伝えられます。一方、非対面のオンラインインターンは、多くの人材と触れ合えるのがメリットです。
オンラインを活用して自社の雰囲気を伝えること
オンラインを活用して自社の雰囲気を伝えるのも目的として挙げられます。オンラインコンテンツの提供は、リモートワークの状況下でも自社のイメージ形成に役立つでしょう。
ただし、自社の雰囲気を正しく知ってもらうには、業務中の様子を収めた動画の視聴や業務内容をマニュアル化した資料の配布といった工夫が欠かせません。社員の紹介やトークセッションも自社の価値観や雰囲気を具体的に伝える手段です。
採用活動で競合他社と差別化すること
厚生労働省のデータによると、令和4年10月時点の有効求人倍率は1.35倍です。売り手市場が続く中、企業は競合他社に負けない採用戦略を立てる必要があります。
オンラインインターンは、自社の魅力や業務内容を伝える手段として役立ちます。ユニークなインターン手法は、競合他社との差別化にもつながるためです。多くの人材にアプローチして、効率的な採用活動を実現しましょう。
オンラインインターンシップの内容
オンラインインターンを実施する際は、具体的なプログラム内容を考える必要があります。しかし、非対面のインターンの場合、どのような内容にすればよいかイメージが難しいでしょう。ここでは、オンラインインターンシップの内容について解説します。
プレゼンテーション
「観光産業を盛り上げる方法」「不登校の生徒を減らすには?」といった共通のテーマでプレゼンテーションします。実務でそのまま使えるフローを取り入れることで、参加者にリアルな就労体験を提供できるのが特徴です。少人数のグループでディスカッションしたり、社員からフィードバックをもらったりしながら内容をまとめるとよいでしょう。
企画立案
事業の企画立案を体験してもらいます。ミーティングや意見交換を実務レベルで実施するのがポイントです。立案のポイントを指導する形式で、インターン生に成長を感じてもらいます。実務を肌で感じられるため、やりがいを持って取り組めるでしょう。
職場見学
職場の雰囲気をオンラインで共有する方法です。イベント運営や工場など、現場で作業が進む様子を多くのインターン生に知ってもらえます。説明会や企業の紹介ページでは伝えられないリアルな作業風景を体験できるのがポイントです。
資料作成
資料作成は対面のインターンとほとんど同じ方法で実施できるプログラムです。オンラインで作業内容に関する資料を提供する他、質問があれば、通話や画面共有を活用してコミュニケーションを取るとよいでしょう。遠隔操作機能を使うことで、実際に手本を見せながら指導できます。
オンラインインターンシップのメリット
オンラインインターンシップを実施する際は、メリットを理解しましょう。自社にとってどのようなメリットがあるか分かれば、導入を検討する際に役立つでしょう。ここでは、オンラインインターンシップのメリットを紹介します。
採用コストを削減できる
オンラインであれば、対面よりも低コストでインターンシップが開催できます。対面のインターンシップと異なり、交通費や宿泊費、インターンで使用する会場費といった費用がかからないためです。予算が限られている場合でもインターンを実施できるでしょう。
参加人数の枠を広げやすい
オンラインインターンシップは、参加人数の枠を広げやすいのがメリットです。オフラインに比べて多くの参加者がいても問題なく受け入れられます。特に1Dayで完結するインターンシップの場合、多くのインターン生に参加してもらえるでしょう。
また、少ない人数で多くのインターン生を担当できるため、採用担当者のリソースが不足するリスクを抑えられます。
オンラインインターンシップのデメリット
インターンシップをオンラインで開催する場合、メリットだけでなくデメリットもあります。業種によっては活用方法が難しく、特別な工夫が必要になるためです。ここでは、オンラインインターンシップのデメリットを紹介します。
現場作業が中心の業種では工夫が必要
土木・建設や介護のような現場の作業が中心の業種の場合、オンラインでは魅力を伝えにくい側面があります。手元の作業や全体の流れはオンラインでも共有できますが、現場の雰囲気や連携の様子まで伝えるのは難しいためです。
現場の様子をオンラインコンテンツとして提供する場合、動画撮影した後で見やすいように編集するとよいでしょう。
企業とインターン生の相性を確認しづらい
オンラインだけでは企業とインターン生の相性を判断しづらい点がデメリットです。実際に対面していないと、インターン生の雰囲気や人柄はつかみにくいでしょう。
改善策として、ビデオ会議以外の文章によるコミュニケーションを採用するのもひとつの方法です。レポート提出やフィードバックを通じて、インターン生の考え方や理解度を把握できます。
オンラインインターンシップを実施する際のポイント
オンラインインターンシップを優秀な人材の獲得につなげるには、いくつかのポイントを押さえる必要があります。ターゲット層に対する適切なアプローチやインターン生との密なコミュニケーションを心掛けましょう。ここでは、オンラインインターンシップを実施する際のポイントを4つ紹介します。
ターゲット層にアプローチする
インターンシップは採用活動の一環です。自社で活躍してくれそうなインターン生にアプローチするには、採用したい人材に興味を持ってもらえる内容にする必要があります。
例えば、IT企業の場合、プログラミングのハンズオン企画や業界に精通した講師によるセミナーといった内容がよいでしょう。ターゲット層のニーズや関心を踏まえたプログラムが求められます。
参加者同士のコミュニケーションを大切にする
インターンに参加するインターン生同士の交流はもちろん、担当社員とインターン生のコミュニケーションも重要です。実際の現場でも、チームワークの促進にコミュニケーションは欠かせません。
積極的なコミュニケーションを心掛ける雰囲気があれば、参加者全員でインターンを作り上げる意識にもつながるでしょう。グループワークの成果アップも期待できます。
インターン中は状況報告を徹底させる
細かく状況報告させることで、インターン生に安心感を与えます。就業経験が浅いインターン生の場合、インターン中に課題や悩みを抱えやすいためです。業務内容を報告するルールを設けることで、インターンがスムーズに進行します。
インターン生の疑問や提案は、参加者全体で共有しましょう。インターン生に「些細な内容でも報告してよい」という認識を持ってもらうことで、精神的な負担を軽減します。
企業の魅力が伝わるインターンを実施する
インターンを通じて企業の魅力が伝わる工夫をしましょう。インターン生から「この企業で働きたい」と思ってもらえるインターン作りを目指せば、応募者が増えて優秀な人材の獲得につながります。
作業中の雰囲気や働く上で重視する考え方を積極的に共有し、インターン生に好印象を与えることが重要です。社内の新規プロジェクトや独自の取り組みを紹介してもよいでしょう。
オンラインインターンシップの注意点
インターンをオンラインで実施する場合、通常のインターンとは異なる注意点があります。オンラインのメリットを生かしつつ、採用活動の成功につながるインターンを目指しましょう。ここでは、オンラインインターンシップの注意点を紹介します。
インターン生の集中が切れない内容にする
オンラインの場合、対面のインターンと比べてインターン生の集中が途切れやすい傾向があります。企業が一方的に情報を伝える内容が多く、インターン生は受け身になるためです。
インターン生が集中して積極的に参加できるように、業務に関するクイズや意見交換の場を設けるなど、飽きさせない工夫を盛り込みましょう。
通信環境を整備しておく
オンラインインターンを実施する際は、通信環境の整備が不可欠です。通常の業務では問題がなくても、参加者が大人数になると、通信速度に影響が及ぶ恐れがあります。
大人数で利用することを想定したWi-Fiプランの契約や参加人数の制限といった対策も考える必要があるでしょう。また、Wi-Fiだけでなく有線接続の活用を検討するのもおすすめです。
対面時とのギャップを最小限に抑える
オンラインと対面で企業の印象が変わらないようにすることが重要です。オンラインで感じた雰囲気と現場の実態にギャップがあると、インターン後に入社しても早期退職につながる恐れがあります。特に、インターンはオンライン、入社後は職場勤務という企業は注意しましょう。
インターン生とのミスマッチを避けるには、社内の雰囲気や活動状況がイメージしやすくなるような工夫が必要です。例えば、「社員との交流の場を設ける」「多くの社員が関わってフォローする」といった対策をおすすめします。
インターンシップ採用を効率化するなら採用管理システムRPM
インターンシップが終わると、採用活動が本格化します。採用活動には多くの業務があり、採用担当者の負担が大きいのが課題のひとつです。さまざまな業務を効率化することで、採用計画の立案や面接といったコア業務に専念できるでしょう。ここでは、ゼクウの採用管理システム「RPM」の機能を紹介します。
録画機能も備えたオンライン面接(WEB面談)機能を実装
インターンをオンラインで実施したのであれば、面接もオンラインでやりたいというニーズに応えるのがオンライン面接(WEB面談)機能です。録画機能も完備しているため、面接後の振り返りも自由にできます。企業と応募者の双方にとってメリットが大きい選考が実現するでしょう。
応募者の情報を一元管理
応募者に関する情報を一元管理できます。メールはもちろん、SMSやLINEによるやりとりも可能です。応募者に応じた面接の設定や進捗状況も確認しやすいため、管理の工数を大幅に削減できるでしょう。また、スカウトメールの一斉配信も可能で、インターンシップへの参加を促せます。
400以上の媒体と連携可能
さまざまな求人サイトの応募者データを定期的に自動で取り込み、自社サイトを含む複数の求人媒体の応募者を一元管理できます。RPMは400以上の求人媒体の取り込み実績があり(約95%の媒体をカバー)、手動で入力する手間を大幅に減らせるでしょう。
まとめ
オンラインインターンシップとは、オンラインで開催するインターンシップを指します。時間や場所に縛られないことや競合他社との差別化を図れる点がメリットです。インターンの成功が自社に合った優秀な人材の獲得につながります。採用活動の一環として、企業の魅力が伝わるインターンを目指しましょう。
応募人数の増加に伴い管理工数が増えてきた際は、採用管理システム「RPM」をご検討ください。少ない工数で応募者を一元管理できるため、採用担当者はより良い人材の選考に専念できます。