良い人材を確保するには採用にかかわるさまざまな管理が重要ですが、人事担当者が忙しかったり、採用コストが膨らんだりと、さまざまな課題が生じることがあります。一つひとつ解決する他ありませんが、とはいえ何から手をつければよいのか分からないケースもあるのではないでしょうか。 そこでこの記事では、採用管理における課題と解決策を併せて紹介します。解決策となり得る採用管理システムについても解説するので、ぜひ参考にしてみてください。
採用管理で課題になりがちなもの
人材不足を解消するためには採用管理が重要です。しかし、採用リソースの確保や採用のミスマッチなど、採用担当者が抱える悩みも少なくありません。ここでは、採用管理で課題になりやすいものを6つ紹介します。
人事担当者が忙しすぎる
人事担当者が行う業務は多岐にわたります。採用管理業務だけでも、広告や母集団の形成、採用面接などさまざま業務があります。それに加えて労務管理や新入社員の教育などを任されることもあるでしょう。
企業によって人事担当者が行う業務範囲は異なりますが、リソースが足りないと採用管理に注力できないことがあります。
採用状況の進捗を把握しにくい
新卒採用は複数の人事担当者で取り組むことが多く、情報共有が難しくなる場合があります。応募者の人数や選考状況、内定者の数などを細かく把握・共有できないと、採用計画に支障をきたすケースも珍しくありません。
面接やセミナーの日程調整に苦戦する
応募者が多い場合は特に、面接やセミナーの日程調整に苦労する場合があります。応募者と個々で面接する場合には、それぞれにかかる時間を予測してスケジュールを立てることが大切です。応募者側のスケジュールも考慮しつつ、社内の上層部も面接に立ち会う場合はうまく調整する必要があります。
少なからずの対応ミスが起こる
人力で行う以上、ミスを百パーセントなくすことはできません。その上、業務が一手に集中しやすい採用担当者は、少なからず対応ミスをしてしまうこともあるでしょう。とはいえ、ミスの内容によっては応募者の信用を落としてしまいます。最悪の場合、応募や内定辞退につながるかもしれません。
採用人材のミスマッチが発生する
きちんと採用管理ができていないと、求める人材像とは異なる応募者を採用してしまう恐れがあります。採用のミスマッチが起こる原因の多くは、「企業が求める人物像をうまく伝えられていない」「求人情報に自社の情報が不足している」などの発信不足です。
ミスマッチが発生して入社してすぐに退職されると、採用コストも教育コストも無駄になってしまい、双方にとってメリットがありません。
想定以上の採用コストがかかる
従業員をひとり採用するのにも多くのコストがかかります。例えば、従業員を集めるための求人広告費用や採用媒体費用、人事担当者の人件費などです。特に応募者が集まりにくい企業は、広告・宣伝に想定以上の採用コストをかけなければならないケースもあり、シビアなコスト管理が大切です。
採用管理の課題を解決するためのアイデア
採用管理に付随する課題は、対策をすればすぐに解決するとは限りません。少しずつ、できることから対策していくことが大切です。例えば以下のようなアイデアを参考に、除々にでもよいので取り組んでみてください。
・上層部にも採用に関わってもらう
・採用基準を社内で共有する
・学生との接点を増やす
・複数の採用手法を組み合わせる
・採用代行サービスを利用する
・採用管理ツールを使用する
採用管理システムの導入は課題の解決になる?
昨今はITの発展によって便利な採用管理システムが増えてきました。採用管理システムとはその名のとおり、採用管理ができるシステムで、人事担当者の仕事をサポートしてくれるツールです。ここでは採用管理システムとは何かを簡単に解説します。
採用管理システムとは?一般的な仕組み
採用管理システムとは、採用に関する情報を一元管理し、業務を効率化できるシステムです。販売会社によって実装されている機能や種類は異なりますが、一般的には応募者の属性や選考状況、採用スケジュールなどをまとめて管理できます。
採用管理システムで実現できること
採用管理システムでは、以下の管理を行えるのが一般的です。
・応募者の個人情報(名前・住所・年齢など)の管理
・メールの管理
・求人媒体の管理
・採用タスクの管理
・採用ページの作成
システムによっては他にもたくさんの便利機能を備えています。「できることが多い=使い勝手が良い」とは限らないため、どのような機能が必要かを見極めましょう。
採用管理の課題解決のためにシステムを導入するメリット
採用管理システムの導入には費用がかかりますが、現場で抱える課題を改善・解決できる可能性は大いにあります。「人事担当者の負担を軽減したい」「内定辞退を防ぎたい」といった課題が生じている場合は、導入を検討してもよいでしょう。ここでは、採用管理システムを導入するメリットを5つ紹介します。
採用業務の効率化を図れる
採用管理システムを導入する最大のメリットといえるのが、「採用業務を効率化できる」ことです。また、応募者の情報をすぐに呼び出すことができる上、応募者対応を自動化してくれる機能が備わっている採用管理システムもあり、採用数の改善にもつながります。
人事担当者が人力で行っていた多くのことをシステムに任せれば、リソースに余裕ができ、採用活動全体を円滑に進められるでしょう。
データに沿った採用戦略を立てられる
採用管理システムなら、応募者数や選考状況、内定率などのさまざまなデータを記録・保管できます。過去数年分のデータを振り返ることで、応募者の傾向や自社の採用における課題も見えてくるでしょう。
そういったデータ分析によって、数値を根拠にした客観的な採用戦略が立てられます。データを管理・分析してPCDAサイクルを回すことで、精度の高い採用戦略が立てられるようになるでしょう。
人為的ミスを防げる
人為的なミスが起こるのは仕方ありませんが、採用管理システムを用いれば大きく改善できます。タスク管理機能で業務のやり残しを防ぐことも可能ですし、応募者対応も自動化すれば休日夜間に来た応募者への連絡の送り忘れなどもなくなるでしょう。
システムに備わる機能をフル活用して人事担当者の負担を軽減できれば、忙しさによるケアレスミスも防げます。
求人サイトと応募情報を自動反映できる
「どの求人サイトから何人応募があったのかを把握できない」といった声をよく聞きますが、多くの採用管理システムは求人サイトと連携が可能です。
求人サイトと連携させれば、複数の求人サイトを利用していてもそれぞれの媒体から応募者情報を自動で反映できます。求める人物像によってマッチする求人サイトが異なるため、各サイトの集客率を把握する意味でも、採用管理システムは大いに役立つといえるでしょう。
求人採用ページの作成ができる
中には求人採用ページを作成する機能が備わっている採用管理システムもあります。採用管理システムで求人採用ページを作成すれば、Web制作会社などに外注するコストを抑えられるでしょう。
自社サイトだけで応募者を確保できるようになれば、求人サイトや人材紹介会社を利用するコストを抑えられるのも大きなメリットです。
求人採用ページの作成も見越して採用管理システムを選ぶ場合は、使いやすさはもちろん、デザインパターンの豊富さもチェックしましょう。
採用管理システムを導入する際に注意すべきこと
採用管理システムには魅力的なメリットがある一方で、導入に際して注意すべき点がいくつかあります。導入した後で後悔しないよう、事前に注意点を知っておきましょう。
システムの定着に時間がかかる
採用管理システムを人事担当者以外が利用するケースも少なくないでしょう。社内全体で利用する場合、採用管理システムを使いこなせるかどうかが問題になりがちです。
システムそのものが定着するまでには一定の時間がかかることも予想できます。そのため、操作マニュアルの整備や研修の実施などが必要でしょう。
なお、採用管理システム導入のアフターサービスとして、さまざまなサポートをしてくれるシステム会社もあります。導入サポートを受けられるのであれば、フル活用したほうがお得です。
ランニングコストが発生する
初期費用だけでなく、月々数万円のランニングコストが発生します。固定費が増すくらいなら、エクセルを用いた採用管理のほうがよいという企業もあるでしょう。
初期費用やランニングコストはシステムによって異なるため一概にはいえませんが、自社にマッチしつつ、費用対効果が高いものをお選びください。
求めている機能があるとは限らない
採用管理システムによって搭載されている機能や使い方が異なる以上、求めていることができるとは限りません。自社の採用課題を解決できる機能が備わっているのか、下調べをきちんと行いましょう。
なお、盛りだくさんの採用管理システムが「良い商品」かどうかは別問題です。必要のない機能が搭載された採用管理システムは、見方を変えればランニングコストの負担といえます。多くの採用管理システムを比較し、機能とコストのバランスが良いものを選んでください。
システムに振り回される可能性がある
自社が計画していたい採用フローと、採用管理システムの処理フローが異なる場合があります。システムに従って採用管理をするのであれば、採用フローを再構築する必要があるでしょう。
とはいえ、採用管理システムによっては柔軟に採用フローをカスタマイズできるものもあります。システムを選ぶ際は、採用フローを変更する可能性も視野に入れるとよいでしょう。
課題解決につながる採用管理システムを選ぶポイント
さまざまな採用管理システムが販売されている中、どのような点に注意して選べばよいのか分からないという方もいるでしょう。そこでこの項目では、採用管理システムのおすすめの選び方・ポイントを5つ紹介します。
自社の規模に合ったものを選ぶ
採用管理システムにかかる初期費用やランニングコストは製品によって異なります。多くの機能が搭載されている高額な製品を選んでも、使いこなせずにコストだけかかってしまえば意味がありません。
まずは自社が採用管理システムにかけられるコストがいくらなのか明確にし、予算に沿った無理のない価格帯のものを選ぶことが大切です。
解決したい課題に合ったものを選ぶ
採用管理システムによって特徴や強みが異なります。大切なのは、自社の採用課題が解決できるものを選ぶことです。
例えば応募者数を増やしたいのであれば、求人検索エンジンに対応したシステムや、採用ページを作成する機能が備わっているものを選ぶとよいでしょう。また、選考管理を効率化したい場合は、情報共有に特化したものが役立ちます。
このように、まずは自社の採用課題を明確にしてから採用管理システムを選ぶとスムーズです。
操作性に優れたものを選ぶ
社内全体で採用管理システムを使いこなすためにも、操作性に優れたものを選ぶことが大切です。操作方法が複雑なものは覚えるのに時間がかかる上、システムの定着を阻害する原因になります。
操作性に優れているかどうかは実際に使ってみないと分からないことが多いため、トライアル期間などを利用し、感触を確かめてみてはいかがでしょうか。
他のシステムとの連携ができるものを選ぶ
採用管理システムの多くは、他のシステムと連携可能です。すでに使っているシステムと連携できれば、スムーズにデータを引き継ぐことができるでしょう。
もし連携ができない場合は、人事担当者が人力で対応しないといけない場合もあります。仕方がないとはいえ、情報量が多いほど担当者にかかる負担が大きく、ミスの原因になりかねません。以上から、既存のシステムと連携ができるかは非常に重要といえます。
利用中・利用予定の求人媒体が連携できるかで選ぶ
採用管理システムには求人媒体との連携機能が備わっているのが一般的ですが、全ての媒体に対応しているわけではありません。製品によっては、「Aの求人媒体には連携できてもBはできない」といったケースも起こり得ます。
採用にかかる管理の工数を減らすためにも、利用中、あるいは利用予定の求人媒体と連携できるものを選びましょう。
また、求人媒体の連携に対して、どこまで自動化できるのかも大事なポイントです。手動連携だと手間がかかり、人事担当者の負担が軽減されにくいといえます。
まとめ
採用管理で課題になりやすいのは、「人事担当者が忙しい」「選考状況を把握できない」「ミスマッチが発生する」などです。採用管理における課題を明確化し、対策を練ることで、優秀な人材を効果的に迎えられるようになるでしょう。
課題の解決が難しい場合は、採用管理システムを導入してみてはいかがでしょうか。採用管理システムなら、応募者のデータを一元管理でき、採用業務を効率化できます。
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