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内定者インターンシップの目的とは?メリット・デメリットも紹介

スマホを片手にひとつのスマホを覗き込んでいる4人のビジネスパーソン

企業によっては、内定者の研修や交流を兼ねて内定者インターンシップを実施することがあります。この記事では、内定者インターンシップとはどのような取り組みか、メリット・デメリットと併せて紹介します。ポイントを押さえて効果的に実施することで、内定者が入社前に抱えがちな不安を取り除けるでしょう。

内定者インターンシップを実施する目的とは

自社の業務を知ってもらい、意識を高めることが内定者インターンシップの主な目的

 

内定者インターンシップの導入を検討しているのであれば、目的の明確化が欠かせません。目的がないと、何に取り組めばよいかを見失う恐れがあるためです。自社で内定者インターンシップを開催する目的を考え、取り組み内容を決めましょう。ここでは、内定者インターンシップの主な目的を3つ紹介します。

 

自社の業務内容を詳しく知ってもらう

入社前に一部の業務を任せることで、自社の業務内容を詳しく知ってもらうことが目的のひとつです。業務に取り組むことで、入社後に働く姿をイメージしやすくなるでしょう。

 

特に、入社後に携わる予定の業務を任せれば、内定者は実際の仕事内容が分かるため効果的です。入社後にミスマッチで悩んだり離職したりするリスクを減らす効果にも期待できるでしょう。

 

内定者のことをより詳しく知る

内定者インターンシップを実施すると、社員と内定者が接する機会が増えます。業務を通じた交流によって、内定者一人一人の得意分野を見極められるでしょう。

 

入社後は得意分野や適性に応じた仕事を与えることで成長が期待できます。早い段階で応募者を詳しく知ることは、適材適所の人員配置を実現する上で重要です。さまざまな分野の仕事を体験してもらい、どの分野でパフォーマンスを発揮するかチェックしましょう。

 

社会人・自社社員としての意識を高めてもらう

新卒採用の場合、内定が出た段階では社会人になるという意識が低い学生が多いかもしれません。内定者インターンシップに参加することで、自社の社員として働く意識が高まります。

 

内定者インターンシップで実際の業務に携わり、社内の様子を知ることで、徐々に社会人になる実感が湧くでしょう。同時に、内定者の不安を解消し、入社後に自信を持って働くことにつながります。

 

効果的な内定者インターンシップのポイント

チェックリストに記入する人の手元

内定者インターンシップの効果を高めるにはポイントを押さえた事前準備が欠かせない

効果的な内定者インターンシップを実施するには、いくつか押さえておきたいポイントがあります。初めて導入を検討している企業だけでなく、すでに実施して思ったような効果が出なかった企業も要チェックです。ここでは、効果的な内定者インターンシップの4つのポイントを紹介します。

 

入社後に担当する業務を任せる

内定者インターンシップで体験してもらう業務は、入社後に担当する仕事がよいでしょう。単純な雑務や事務では実際に働くイメージがつかめず、入社後にミスマッチを感じるリスクがあります。早期離職につながる恐れもあるため、内定者に合った仕事を任せることが大切です。

 

人手不足の解消を兼ねて単純作業をメインにすると、内定者インターンシップを実施する意義が失われかねません。

 

内定者の不安を取り除くことを意識する

内定が出ると、内定者は入社への期待が高まる一方、漠然とした不安を抱く場合があります。「本当にこのまま入社してもよいのか」「後悔しないだろうか」と考える方も多いでしょう。

 

内定者インターンシップでは、内定者の不安を取り除くことが大切です。企業風土を伝える説明会だけでなく、経営方針や将来のビジョンを示す研修会を開いてもよいでしょう。「この会社なら安心して働ける」と思ってもらえれば、内定辞退のリスクを軽減できます。

 

実施体制をきちんと整える

普段の業務と並行するため、きちんとリソースを分けて実施しなければなりません。業務に慣れない内定者に一部の業務を任せることから、業務効率の低下が考えられます。また、仕事だけ与えて放置すると、研修体制や業務体制に不安を感じる原因にもなりかねません。

 

内定者をしっかりサポートするには、担当者をアサインして教育体制やフィードバック体制を整えるなど、実施体制を整備することが大切です。

 

社員と交流する機会を設ける

入社後の人間関係に不安を感じていて、入社日が近づくにつれて、「チームとして協力できるのだろうか」と悩む内定者もいるでしょう。

 

入社後にチームを組む社員と交流する機会を設けることで、どのような社員と一緒に働くかが明らかになれば、人間関係に関する不安は軽減します。経営者と交流する機会があれば、経営方針や将来のビジョンに対する理解がさらに深まるでしょう。

 

企業と内定者双方のメリット・デメリット

PCを指差しながら仕事を教えてもらう様子

計画段階から企業と内定者双方のメリット・デメリットを意識しよう

 

内定者インターンシップには多くのメリットがある一方、デメリットもいくつかあります。どのように運営すれば、メリットを最大限享受しつつデメリットを解消できるか考えましょう。ここでは、企業と内定者双方のメリット・デメリットを紹介します。

 

企業のメリット

企業が内定者インターンシップを実施するメリットは以下の通りです。これらを魅力と感じるのであれば、積極的に検討してもよいでしょう。

 

・早い段階で内定者を詳しく理解できる

・入社後の不安に起因する内定辞退を予防できる

・ミスマッチに気付いたことによる入社後の早期離職を予防できる

・適材適所の人員配置をしやすくなる

 

内定者一人一人の特性やスキル、適性を早く見極め、適材適所の人員配置を実現する上で有用です。早い段階でさまざまな情報を得ることは、業務効率化にもつながるでしょう。

 

企業のデメリット

多くのメリットを享受できる反面、企業が対処しなければならないデメリットもいくつかあります。デメリットとなり得る主な要素は以下の通りです。

 

・実施に多くの手間とコストがかかる

・入社前にミスマッチに気付いて内定辞退が増える場合がある

・内定者全員が参加できるとは限らない

 

入社後のミスマッチを防ぎやすい一方、辞退する内定者が出やすいのがデメリットです。ただし、入社後に早期離職されるよりは対処しやすいでしょう。また、参加者と不参加者で不公平な状況にならないために、個別のフォロー体制を構築することが大切です。必要な運営体制もきちんと確認しましょう。

 

内定者のメリット

内定者は入社前に内定者インターンシップに参加することで、以下のメリットを享受できます。内定先の企業が実施している場合、積極的に参加するのがおすすめです。

 

・業務内容や経営方針を早いうちに理解できる

・入社後の姿を具体的にイメージできる

・スキルアップに役立つ

・一緒に働く社員の様子が分かる

 

「内定先の企業がどのようなビジネスを展開しているか」「社内の雰囲気に問題がないか」といった点を早い段階で見極められるのは大きなメリットです。入社前にミスマッチがないか確認し、自信を持って入社できます。

 

内定者のデメリット

一方、内定者の主なデメリットは以下の通りです。中には、参加自体を後悔するケースもあります。

 

・学業と内定者インターンシップを両立するのが難しい

・成績が評価に反映されるケースがある

・参加しないと参加者と差が出る

 

内定者は学生であるため、研究や実験、論文の執筆をはじめとした学業が残っています。参加が学業に影響しては本末転倒です。参加するときは学業と両立できるかを考える必要があるでしょう。

 

企業は、内定者インターンシップの結果と評価を結びつけない運用体制や、不参加の内定者に対する適切なフォロー体制を整えるといった対策が求められます。

 

内定者インターンシップで注意したいポイント

オフィスで立ったまま話し合うビジネスパーソン

内定者インターンシップは法令による規制や学業に注意して計画的に進めよう

 

企業と内定者双方にとってメリットが多い内定者インターンシップを開催する際は、いくつかの注意点を確認する必要があります。法令違反になりかねないケースもあるため、十分な確認と必要な体制の構築が欠かせません。ここでは、企業が内定者インターンシップで意識したいポイントを紹介します。

 

適切な報酬を支払う

内定者インターンシップでは、業務の一環として実務の一部を任せます。契約を締結して適正な報酬を支払わなければなりません。インターンシップだからといって、報酬を支払わなかったり長時間労働させたりすると、法令違反の責任を問われる恐れがあります。

 

企業が内定者を受け入れるときは、雇用契約を締結して報酬体系を明記し、契約に従って報酬を支払いましょう。契約内容も関連法令に準拠していなければなりません。

 

学業に影響が出ないようにする

内定が出た時点ではまだ学生であるため、学業に支障がないスケジュールを組むことが大切です。研究や実験といった重要な活動がある場合、そちらを優先してもらいましょう。

 

学業のスケジュールは一人一人異なります。学業のために参加できない内定者に対しては、参加を強制しないことが大切です。また、学業に関する急用が入ったときは、柔軟な対応が求められます。

 

不参加者への影響が大きくならないようにする

学業をはじめとしたさまざまな理由で、内定者インターンシップに参加できない内定者がいることも想定されます。採用条件として参加を必須としているわけではないため、差別的な取り扱いは認められません。参加者を優遇しないのはもちろん、不参加者の評価を下げないことも大切です。

 

入社後は、内定者インターンシップに参加できなかった社員に対して、手厚い研修が受けられる機会を提供するといったサポート体制を用意するとよいでしょう。

 

インターンシップ以外の内定者向けの取り組み

社内イベントや研修会に内定者を招待するのも効果的

 

企業が入社前に内定者をフォローする取り組みは、内定者インターンシップだけではありません。不安を解消し、内定者を詳しく知るために有効な取り組みは他にも数多くあります。それぞれ特徴があるため、自社に合うものを選ぶとよいでしょう。ここでは、内定者を対象とする4つの取り組みを紹介します。

 

懇親会への招待

入社時期が近づいたタイミングで、内定者懇親会に招待するのは有用な取り組みです。内定者と社員が集まって交流することで、同時期に入社する内定者や入社後に共に働く社員と親睦が深まります。内定者にとっては、入社後の人間関係をイメージしやすくなるでしょう。

 

内定者インターンシップより、企業と内定者の双方に負担が少ないのもメリットです。入社後のチームワークを高める効果にも期待できます。

 

内定者面談の実施

内定から入社まで、内定者面談を実施するのもおすすめです。内定後はさまざまな疑問や不安が原因で「内定ブルー」に陥るケースがあります。放置すると、内定辞退に至る恐れがあるでしょう。

 

定期的に面談を実施して内定者の不安や疑問を解消することで、入社意欲が高まります。複数回にわたって面談を実施すれば、モチベーションが高い状態を維持しやすいでしょう。

 

入社前研修の実施

入社前に研修を開催するのもおすすめです。研修によってスキルアップを促せば、入社後すぐに活躍できます。入社後に研修を始めるより効率的なため、積極的に検討するとよいでしょう。

 

ビジネスマナー研修や業務に必要な専門スキルの研修を実施すれば、スキルアップに役立つだけでなく内定者に自信が付く効果も期待できます。研修会と併せて懇親会を開くなど、複合的な取り組みも効果的です。

 

社内イベントへの招待

社内イベントに内定者を招待するのもおすすめです。社内イベントに参加すれば、「どのような企業なのか」「企業風土はどういった感じか」といった雰囲気を理解できるでしょう。手軽に参加できるイベントとして、ランチ会やバーベキューが挙げられます。

 

オンラインで参加できる体制を整えるのもひとつの方法です。内定者と社員が交流する機会を設けると、より効果的と言えるでしょう。

 

まとめ

集まった人々の前で何かを発表している人

内定者のエンゲージメントを高めるためにも効果的なインターンシップに取り組もう

 

内定者に対して、入社前に業務を経験してもらう目的で実施するのが内定者インターンシップです。実際の業務に触れることで働く姿をイメージし、入社に対する不安や疑問を解消するのに効果的な取り組みと言えるでしょう。

 

効果的な内定者インターンシップには、企業の実施体制を整えることも欠かせません。専任の社員をアサインし、具体的な内容を決めて、万全の体制で受け入れましょう。内定者インターンシップの他にも内定者向けの取り組みがあるため、ぜひ検討してみてはいかがでしょうか。

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